ピーリングとは英語の“剥ぐ”という意味を持つ“peel”を語源としています。美肌ケアによく用いられるピーリングは、皮膚に専用のジェルやクリームを塗布して、肌表面にある古い角質を柔らかくして取り除く美容法のひとつでターンオーバーを促します。
ピーリングは、顔をはじめデコルテや背中,肘や膝、脇などの黒ずみの軽減にも活用することができます。シミやくすみといった年齢肌にありがちな悩みにもアプローチしてくれるので、エイジングケアをしたい方にもピーリングはおすすめです。セルフでできるホームケアアイテムから医療機関で行うものまで種類が豊富にあります。
古くなった角質をケアして美肌を目指すピーリングには、いくつかの種類があります。ここでは、主なピーリングの種類をご紹介しましょう。
ケミカルピーリングとは、薬剤を肌に塗布して古い角質を取り除きます。この薬剤を用いたケミカルピーリングにもいくつか種類があり、肌の状態や悩みに合った方法を選ぶことが大切です。
例えば、代表的な酸としてグリコール酸はタマネギとサトウキビから、乳酸はサワーミルクから作られます。またリンゴ酸はリンゴより、酒石酸はぶどうから作られます。これらは、ニキビや毛穴の開き、くすみや小じわ改善といった肌トラブルにマイルドにアプローチする方法です。
そのほか、さらに強力なピーリング作用が期待でき、角質除去に効果的とされるサルチル酸や、真皮にまで浸透してコラーゲンの生成を促すトリクロロ酢酸などが有名です。
さらに、エイジングケアに向いている言われるレチノイン酸を使ったケミカルピーリングも人気があります。古くなった角質を取り除くほか、コラーゲンの生成を促したりヒアルロン酸の分泌を増やすとされていることから、ハリアップや小じわ改善によく用いられています。
これらの薬剤を用いたケミカルピーリングは医療行為に当たるため、主に医療機関で用いられています。
酵素は、角層細胞の結びつきをゆるめる働きが期待できることから、古くなった角質や角栓などを剥がしやすくすることが可能です。
そのため、美白や毛穴汚れの改善に向いているピーリング方法と言えます。酵素とは、食べたものを消化吸収する際や新陳代謝など、さまざまな身体の働きに必要なたんぱく質のひとつです。そんな酵素を肌に塗布することで、皮脂や古い角質を分解し、美しい肌を目指します。
酵素にもいくつか種類があり、パイナップルに含まれるブロメラインや膵臓からも分泌されているリパーゼなどが代表的です。酵素を用いたピーリングは、洗顔などの手軽な方法がメインで、ホームケアアイテムも数多く販売されています。
スクラブを用いたピーリングは、酸や酵素を使ったピーリングとは違って、細かな粒子で肌表面をこすり、不要な角質や汚れを除去する方法です。主にセルフでのピーリング方法のひとつです。
細かい粒子が入った専用のジェルやクリームを肌に直接塗布してマッサージすることが一般的なやり方で、物理的に肌表面の不要な角質や汚れを落としていきます。スクラブが固いなどの場合、肌の負担になるケースがあるため注意が必要です。
ピーリングの意味や主な種類がわかったところで、続いては期待できる効果についてご紹介します。自分の肌状態を今一度確認して、美肌ケアのひとつとしてピーリングを取り入れるかどうか参考にしてみてください。
酵素やスクラブを用いたピーリングは、市販の商品が多く発売されていますが、薬剤を使ったピーリングは医療行為に当たるため、専門的な知識を持った医療機関で施術をしてもらうのがおすすめです。そんな医療機関によるピーリングの施術ができる場所をチェックしておきましょう。
美肌を目指す際のサポートをしてくれるピーリングですが、いくつか注意したい点もあります。せっかくピーリングを施してきれいにした肌を台無しにしないためにも、主な注意点をご紹介しましょう。
ピーリングと言ってもさまざまな種類があります。
ピーリング後の注意点もしっかり把握し、アフターケアも気を抜かないことが大切です。
まずは自分の肌の悩みを明確にして、医療機関に相談するのがおすすめです。自分の肌に合ったピーリングを施して、より理想的な肌を目指しましょう。