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なぜニキビはできてしまうのか。
その原因や、正しいスキンケア方法なども分かりやすくご説明します。
ニキビについて、セルフケア方法と治療法をご紹介し、そのポイントについてお伝えします。そもそも、なぜニキビはできてしまうのでしょうか。その原因や、正しいスキンケア方法な ども分かりやすくご説明します。
後半では、具体的なスキンケア用品やニキビ治療を解説。ニキビ治療は、一般的な外用薬はもちろん、内服薬や美容治療まで幅広くありますので、ニキビがセルフケアでは治らないとお悩みの方はぜひ参考にしてください。
なぜニキビはできてしまうのか。
その原因や、正しいスキンケア方法なども分かりやすくご説明します。
ニキビについて、セルフケア方法と治療法をご紹介し、そのポイントについてお伝えします。そもそも、なぜニキビはできてしまうのでしょうか。その原因や、正しいスキンケア方法な ども分かりやすくご説明します。
後半では、具体的なスキンケア用品やニキビ治療を解説。ニキビ治療は、一般的な外用薬はもちろん、内服薬や美容治療まで幅広くありますので、ニキビがセルフケアでは治らないとお悩みの方はぜひ参考にしてください。
このページの目次
ニキビができる原因とは?
ニキビのはじまりは、皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まり。厚くなった角質によって毛穴のつまりが起きます。そこに過剰に分泌された皮脂が溜まり、それによってアクネ菌が増殖して炎症が生じます。
それでは、毛穴の詰まりがおきる原因を詳しく見てみましょう。
原因①:ホルモンバランスの乱れ
ホルモンの分泌は脳や神経からの指令でコントロールされているため、ストレス・不規則な生活・睡眠不足といったちょっとしたことでもバランスが乱れてしまいます。
ホルモンバランスが乱れてしまうと、過剰な皮脂分泌が起こったり、肌荒れを招いたりすることも。特に女性は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類のホルモンは、月経周期の中で交互に増減を繰り返しています。このバランスが正常に保たれている状態なら問題はありません。
しかしストレスなどが原因で各ホルモンの分泌量が変わったり、サイクルが変化したり、また加齢のためにホルモンの分泌量が減ったりすると、さまざまな肌トラブルの原因となります。
原因②:栄養バランスの乱れ
脂質や糖質を多く含む食品や飲み物は、皮脂の分泌を増加させ、ニキビを誘発しやすくなります。
偏った食事は肌への栄養バランスを乱し、さらにターンオーバーを停滞させるリスクがあるので、栄養バランスの良い食事を1日3回、規則的にとりましょう。また食物繊維不足や腸内環境の乱れによる便秘が、ニキビへと発展することがありますので、腸内環境が良くなる食事を心がけましょう。
脂質も角層のバリアを構成する材料のひとつなので、適度な脂質は必要です。ナッツ類や青魚、エゴマ油などの良質な油(オメガ3)など良質な脂質を適度にとるように心がけましょう。ただしナッツ類は摂りすぎるとニキビが増えてしまいますので、摂りすぎないことが大切です。糖質も同じく摂りすぎると血糖値が上がり、ホルモンの分泌量が増加し、皮脂が過剰に出てしまいがちです。また、脂質・糖質の取りすぎは、体内で必要なビタミンB群を消耗してしまうことも問題です。
スキンケア方法
正しいスキンケア方法をマスターして、セルフケアでニキビを克服するには?
まず、余分な皮脂をきちんと落とすことが大切。
クレンジングや洗顔料で汗や皮脂、汚れなどを優しく洗い流しましょう。特に、ファンデーションや日焼け止めに含まれている油分が残って毛穴の詰まりにならないように、しっかりと洗うことが大切。1日の洗顔料を使う回数は、基本的に朝と夜の2回がベストです。
洗顔が終わったら、保湿を行います。潤いを与えて水分の蒸発を防いでくれる保湿アイテムの使用はマストです。
オイル成分はエモリエント効果があり乾燥している場合はお勧めですが、ニキビが気になるときは避けましょう。
また、紫外線は皮膚のバリア機能を低下させ、肌の乾燥、角質肥厚とニキビの悪化につながるため、日焼け止めなどの対策も行いましょう。
スキンケアを行う上での注意点
スキンケアをする際は、肌をゴシゴシこすったりしないよう注意が必要です。優しく滑らせてなでるように行いましょう。また、お風呂で洗顔をする際は、シャンプーやリンスが顔に残るのを防ぐため、洗髪後に洗顔をすることをおすすめします。
その他、スキンケアで特に注意してほしいのが、「自らニキビを潰さないこと」。ニキビができると気になって潰したくなる気持ちも分かりますが、潰すことで菌や炎症が広がったりするだけでなく、最悪の場合、それが原因でひどいニキビ痕になってしまう場合もあります。ニキビは、できる限り触らないよう意識しましょう。
なお,皮膚科で行う面ぽう圧出術「ニキビを絞って中身を出す」という行為は、非常に小さな穴をあけて絞り出すので、皮膚の傷、つまりダメージが小さくて済むのです。皮膚科では清潔な滅菌した器具で行い、施術後に消毒もしっかりするので感染の可能性も少なくなります。どうしても気になって潰したい場合は、面ぽう圧出をお願いしましょう。
ニキビ対策のためのスキンケア用品の選び方
スキンケア用品を選ぶために大切なことは、ニキビ用かどうか、とういうことです。
ニキビがあるので敏感肌用を選びがちですが、敏感肌用の製品は乾燥対策のものが多く、皮脂を落とさずに皮膚に残して潤いを与える傾向があります。
ニキビにとって多すぎる皮脂はニキビを増やすことになってしまいがちです。余分な皮脂をきちんと落とす製品を選びましょう。そして乾燥が気になった場合は、油分などニキビを増やす成分が入っていない保湿剤で保湿ケアを行います。
ノンコメドジェニックと表記されているものを選ぶのもいいでしょう。べたついているなあ、油が多いなあ、と感じるものは避けたほうが無難です。
ニキビの治療方法
ニキビの治療法には、外用薬をはじめ、内服薬や美容治療まで多種多様です。症状に応じてきめ細かく治療を行うことで、ニキビを早くきれいに治すことが可能です。セルフケアでニキビが治らない場合は、治療も視野に入れてみましょう。
外用薬
スキンケア製品とは異なり、ニキビそのものを治す効果があります。
- アダバレン(ディフェリンゲル)
・毛穴の詰まりや過剰な皮脂の分泌を抑えニキビができにくい肌質にしていく
・炎症のある赤ニキビだけでなく、炎症のない白ニキビや黒ニキビにも効果が期待できる
- BPO(ベビオゲル)
・日本では2015年4月に認可された比較的新しい外用薬
・アクネ菌を抑え、毛穴の詰まりを取り除く
・長期間の外用で、ニキビ痕にも効果が期待できる
- 抗生剤(クリンダマイシン、ナジフロキサシン、オゼノキサシンなど)
・通常の皮膚科では一般的に処方されることが多い抗生剤入りの外用薬
・ニキビの原因菌の増殖を抑える
内服薬
- 抗生剤
・細菌を殺す
・炎症の強いニキビが多数発症している際に服用する場合が多い
・最近は耐性菌(抗生剤が効かなくなった菌)が問題となり、最近は長期間の内服は推奨されない方向である
- 漢方薬(十味敗毒湯,清上防風湯など)
・女性ホルモンを増加させ、男性ホルモンを抑える
・皮脂を抑える
・炎症を抑える
- 経口避妊薬(低用量ピル)
・女性ホルモンを調整する
・経口避妊薬に含まれる「エストロゲン」がニキビの発症を抑える効果が期待できる
美容治療
- ケミカルピーリング治療
薬剤を肌に塗ることで古い角質を剝離し、皮膚の再生を促す効果が期待できる
- 導入治療
ビタミンCイオン導入 弱い電力を用いて化粧水をイオン化し、肌への吸収をアップ炎症を抑え色素沈着を改善させる
- 注射治療
・ヒアルロン酸注射
クレーター状に陥没したニキビ跡を目立ちにくくする
- 各種レーザー治療・光治療
ニキビ痕の色素沈着や陥没を伴うニキビ痕の治療など、他の治療と組み合わせると効果的です。レーザー治療と光治療の違いは、波長と照射時間にあります。
・レーザー治療
波長が長く、照射時間が短い
局所的に照射することが可能・光治療
波長が短く、照射時間が長い
顔全体にフラッシュを当てて照射する光治療には、IPLやフォトシルクプラス、フォトフェイシャルなどがあります。
その他
- コメド圧出
ニキビの内容物を押し出す治療
まとめ
ニキビは気を配っていても、なぜかできてしまうもの。ニキビの原因を改めて振り返り、食事をはじめとする生活習慣やスキンケアを見直してみるのもいいでしょう。ニキビが治らないときは、一人で抱え込まず、皮膚科医に相談することも改善への近道です。
\ お話をうかがいました /
野村皮膚科医院 院長
野村有子先生
医学博士 皮膚科専門医
<略歴>
1986年 慶應義塾大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部皮膚科教室に入局
1992年 神奈川県警友会けいゆう病院皮膚科に勤務
1998年 横浜市に野村皮膚科医院を開業
<所属学会>
日本皮膚科学会・日本臨床皮膚科医会・日本研究皮膚科学会・日本香粧品学会・日本皮膚アレルギー学会・日本アレルギー学会・ 日本抗加齢医学会・日本在宅医学会・日本風工学会・神奈川県皮膚科医会・横浜市皮膚科医会